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ダーリンは12歳年下〜遠恋の果てに〜

第13章 2001年:薄っぺらな恋愛

拓也は毎週土曜日の深夜に仕事を終えたあたしをお店まで迎えに来てくれていた。


そしてその日もいつもの土曜日と同じように、仕事を終えて拓也に電話してみた。


出ない。


もう一度かけなおしてみたら、今度はすぐに留守電に繋がった。


『あたしです。今仕事おわったよ。近くでお茶して待てるから、折り返し電話ちょうだいね。』


仕方ないので、深夜営業してる喫茶店で時間を潰して待つことにした。


それから1時間後、拓也から電話がかかってきた。


『ごめん、急な仕事で忙しくて。
 来週は必ず迎えに行くから。』



あたしは

『もう少し早く連絡してくれたらお店の送りの車で帰ってたのに。』

って言いたかったけど


『そっか、仕事なら仕方ないね。』

そう言った。



『ほんとごめんな。』

『いいよ。気にしないで。
 遅くまでおつかれさま。
 あんまり無理しないでね。』



そう言って、片道5000円以上のタクシー料金を払って家路についた。



なのに次の週も電話が繋がらずメールしたら

『今日も急な仕事が入った。』

そう返事が返ってきた。



また、タクシーかぁ…


そしてコンビニに寄って帰ろうとプラプラ歩いてたら…


別のキャバクラの前で拓也を発見!!


中から出てきた女の子の唇にキスし


そして仲よさそうに肩を組んで深夜のホテル街に消えて行った。



あっそう。
そういうことなんだ。


もう一瞬でめんどくさくなった。

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