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ダーリンは12歳年下〜遠恋の果てに〜

第13章 2001年:薄っぺらな恋愛

あの忌まわしい出来事。

拓也を殺してやりたい程あたしは悔しかった。



何事も無い、いつもと変わらない日。
あたしはお店に出勤して待機しながら友達とおしゃべりしてました。


そしたら、あたしに指名がかかりお客さんの座ってるテーブルについた。



『いらっしゃいませ~』


見たことの無い顔…



そしてそのお客さんが一言


『今日出来る?』

『は?』


あたしは何の事やらさっぱりわからず聞き返した。


すると、そのお客さんはスーツの内ポケットから何かを取り出しテーブルの上に起いた。


裏返しに置かれた写真。
その写真を指さしながら、


『これ君でしょ?』

『え?』


あたしはそっと裏返して見てみた。


お客さんの言う通り、そこに写ってるのは間違い無くあたし。

あたしの全身の写真。



そして…
あたしの…


産まれたままの姿。


何も身に付けずベッドに眠ってるあたしの姿。




『君、子宮取ってるから避妊しないでさせてくれるんだろ?いくら払ったらいい?』


あまりにも予想外な状況をすぐに理解する事が出来ず、あたしは暫く放心状態になってまった。



ちょっとまって、、、
この写真って、、

そうだ、拓也が写した写真だ。


常日頃から、拓也はあたしの写真を撮るのが好きだった。

食事してるあたし、カラオケを歌ってるあたし、眠ってるあたし。
そんなあたしによくレンズを向けていた。


つまり拓也はあたしが裸で眠ってる間にカメラで写し、その写真を知り合いの男友達に配り


『この写真の女の子は、子宮取ってるから避妊しないでさせてくれる。』


と、あたしの働いてるお店と名前を教えていたのだった。



ひどい!!
ひどすぎる!!


拓也がここまでひどい男だったなんて!!


拓也だけじゃない
世の中全ての男はみんな汚い!!
汚すぎる!!


ゴミだ!!
カスだ!!


絶対に男なんて信じない!!
自分しか信じない!!


何度もそう心で繰り返した。



そしてあたしは…


汚いゴミを踏みつけてやるかのようにキャバクラで男達をカモにして、悪魔のような女になっていきました。

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