無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

…まてまて、思い出せ茉優！


えと…覚えているのは……



”体育””体育館””ボール”



…はい？

自分なのに、何言ってるか全然わからない。


体育でボール、からなに？

ここにいる経緯が全く見当たらないんですけど！


「ンだよ、なお。」

「うるさいの！あっち行ってて！………ねぇ、聞こえる？話せる？日本語分かる？英語で話そうか？」

「…why?」

「英語！？英語なの!?僕あんまり喋れないよ～～」


あ、つい…

「ごめんなさい。日本語で大丈夫よ」

「ホントッ？良かったァ～」

「ところで…ここどこ？あなた誰？」

「うん！僕はね、”茅ヶ崎直緒”だよっ。君は…」

「あ…成瀬茉優、です」

ちがさきなお…くん。
女の子っぽい、可愛い子だな。

まるで動物園のふれあいコーナーにいる、うさぎさんみたい。


……失礼か…


「茉優…まひろ…ひろちゃん！」

「ん？あ、あぁ…」

ひろちゃん…ね。あ、はい。


「あっ。それでここは、”生徒会室”だよ！」

「せ、せいとかいしつ…？」

生徒会室って、生徒会執行部？

なんでこんなとこに、私いんの！？


「”なんで”、って顔してるね。それはね…――」