シアワセ∞経路
第8章 危険な勉強会
颯太の家からの帰り、必然的にソラと二人っきりになった。
同じ電車に途中までだけど同じ帰り道。
でも、お互い口を閉じたまま。
変に避けてもあの出来事を肯定してしまうようだし。
いつも通り、共に行動するのが一番だと思った。
辺りはすっかり夜になっていて、いつもの帰り道を月明かりが照らしてくれている。
微かな足音だけが聞こえるほど静かだった。
無言でソラの後ろを着いて行く私。
傍にいるけど、心の距離はとても遠くに感じる。
このまま別れ道で離れていいわけがない。
どうしてソラもいつものように話し掛けてくれないのかな……。
それ以外にいつもと変わった様子がないから、怒っているわけではなさそうだけど。
なんだか不安になる。