シアワセ∞経路
第8章 危険な勉強会
ただでさえソラは中学生の頃より口数が少なくなってるのに、これ以上減ったらもっと気持ちが分からなくなってしまう。
とにかく何か話さなきゃ何も変わらない……!
頑張れ……!自分!
「きっ、今日は付き合ってくれてありがとう」
「いいよ」
「たっ……、楽しかったね」
「そうだな。誘ってくれてありがとう」
「こちらこそありがとう。ソラが一緒に来てくれたおかげで、緊張しなかったというか」
私が一人で颯太の部屋に行っていたらどうなっていたんだろうってくらい危なかったし。
でもソラも楽しいって思ってくれていたなら良かった。
内心ほっとして、肩の力がスッと抜けて軽くなる。
「ねえ、風子」
「ん?」
「……颯太と付き合ってないよね?」
安堵している私の隣で、ソラは困ったような顔で聞いてくる。
あ……、やっぱり気にしてくれていたんだ。
少しでも興味を持ってもらえているようでなんだか嬉しい。