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シアワセ∞経路

第9章 幸せになるための決意

「俺、先帰るね」


「えっ……?どうしたの?」


「……用事あるから」


まだソラが来てから、そんなに経ってないのにもう帰るの?

ほんの少し話すためだけに来てくれたってこと?



すごく違和感がするのに、去って行くソラを呼び止めることができなかった。

“待って!”っと伸ばした手を、それ以上近づける勇気がなかったから。

読むことができないソラの心情が気になって、重く胸に突き刺さる。


これで本当に良かったのかな。



おかしいのはそれだけじゃなく、ソラと会ったら楽しそうに話しかける颯太も黙りとしていた。


なんとなく自分の中で思いつく、二人の険悪そうな要因を聞いてみる。


「ねぇ、颯太。ソラと喧嘩……したの?」

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