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シアワセ∞経路

第9章 幸せになるための決意

「……ッ!」


拾い上げた筒の蓋がまた再び地面に落ちる。
颯太は痛がるように右足首を抑えていた。



「大丈夫⁉︎もしかして、この前の怪我まだ治ってなかったの?」


コンビニの前で颯太と会った時に、足を怪我していたことがあったのを思い出した。
結構酷そうな怪我だった気がする。



「いやさすがにもう治ってるよ、こんくらい。
それなのに、チームの足手まといになるからって、今日の練習試合に出して貰えなかったんだぜ?」



ゆっくりと立ち上がって、蓋を拾って渡してくれた。
痛がる様子をすぐに隠して、颯太は私に微笑む。

でもそれが無理して笑っているように見えた。

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