シアワセ∞経路
第11章 二人の恋
「チッ……」
私の席を通り過ぎる時に聞こえた舌打ち。
佳菜美ちゃんもどうやら私と同じクラスが不服なようで。
少し席に座っていた佳菜美ちゃんは忙しなく立ち上がり、黒板前に集まっている女子たちのグループへ混ざっていった。
人見知りする私も見習わないといけないくらいのコミュニケーション力。
これからまたあの辛かった日々がやってくるの……?
ううん……。前のように佳菜美ちゃんに何かされても負けちゃダメ。
一人で強くなっていかないと……!
勇気を持って後ろの席に座っていた女の子に声をかけた。