シアワセ∞経路
第15章 雨が上がったら
中学の卒業式のあと、あそこでプリクラ撮ったんだよね……。
今度撮る時は、誰と撮れるかな。
友達ができるといいんだけれど。
スクールバックをギュッと握って、その場を後にしようとした時だった。
ゲームセンターから高校生3人が出てきた。
見覚えのある人たちで、見てないふりをして顔を隠すように傘を深くさした。
やっぱり、雨の日は好きになれそうじゃない。
「風子……」
もう二度と名前を呼ばれることがないと思っていた。
心のどこかで会いたくないと思っていた。
その三人は、ソラと海田先輩。
そしてもう一人はソラが声を掛けたことがあって、可愛いと言っていた宮藤先輩だった。