シアワセ∞経路
第15章 雨が上がったら
居ても立っても居られなくなり、走って立ち去った。
告白した日、ソラは幸路神社にお参りに行っていた。
恋愛成就の神社と言われる場所に、行く理由なんて一つしかない。
それはあの宮藤先輩が好きだからだったのかな。
いつ見てもキラキラしていて、清楚で女の子らしくて私なんかよりずっと好感を持てる。
美男美女で、私がソラの隣にいるよりずっとお似合いだ……。
「待って!」
後ろから聞こえた声の方を振り向くと、傘もささずに私の方に向かってソラが走ってきた。
傘を閉じて走り、追いつかれないように逃げる。
だめだ……。
大丈夫なんかじゃない。
頭では失恋と向き合うと分かっていても、本人を前にしたら逃げてしまう。
丁度、横断歩道を渡った後に赤になり距離を離すことが出来た。
近くにあった木に覆われている小さな公園へ走った。
ここなら見えないはず。