テキストサイズ

シアワセ∞経路

第3章 私の居場所





私は少し距離を置いて、大空先輩の後ろを着いていった。




ここまで一緒ということは、だいたいは同じ道を通って学校に行ってるんだ。




登校する時の時間が少し違うのか、見掛けたことがなかった。




二学期が始まった頃は、まだ夏の暑さが続くと思っていた。




けれど、もうすっかり秋の冷たい風がやんわりと吹いて道路脇の緑色の草を揺らす。




上を見上げると、まだオレンジ色の夕暮れに染まらない青い空が広がっていた。



綺麗だなと思えるほど、余裕がある。




なぜなら、さっきの会話以降ずっと無言のまま歩いていたから。




誘われたのはいいけれど、どうしよう……。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ