シアワセ∞経路
第19章 シアワセ
廊下を歩いている時、マナーモードを解除したスマホのバイブが鳴った。
通知された内容を見て、口角が上がる。
『学校の前で待ってる』
重い気持ちも吹き飛ぶほど癒される。
靴を履いて歩き出すと、スクールバックをグイッと引かれた。
「……!」
「話しかけてんのに無視するな」
なにかと思って見てみると、むくれた颯太がいた。
気づかなかった……。
しかも、またソラと会うタイミングでこの人は現れる……!
だけど、これだけは伝えたかったからいいチャンス。
「……この前はありがとう。ソラと一緒にうちの担任の先生に言ってくれたんだよね。
おかげで、快適に学校生活送れるようになったよ」
「は?オレは何もしてねーし。大体、あいつが証拠人として付き合えって言ったから付いて行っただけであって」
「それでも颯太も協力してくれたんだよね。だから、ありがとう」