シアワセ∞経路
第19章 シアワセ
まず、颯太は私のことを友達だと言い放ったばかりなのにどうしてソラにこんな挑発をしているんだろう。
嫌味を込めた言い方だったのに、ソラは相変わらず冷静だった。
「ごめん。その約束は無理だった」
「へえー。じゃあ、風子のことやっぱ好きなんだ?」
投げかけてくる質問に顔が一気に熱くなる。
それを本人がいる前で言わせる……?
公開で告白させてるようなものじゃ……。
「好きだよ」
だめだ……。
その二文字を言われると、嬉しくて口元が緩む。
ハラハラしながら隣で二人の会話を見守っていたけど、真っ直ぐに答えるソラを見て少しずつ落ち着きを取り戻せてきた。
「……ふーん。なら……よかったな」
「……っ!なにするの!」
颯太が私の髪の毛をぐしゃっと大きな手でかき乱す。