シアワセ∞経路
第5章 共力者
「あれ?塑羅緒じゃん。久しぶりだなー。って言っても、先週会ったか」
ソラの知り合い……?
前髪は少し長め、赤っぽい髪色をしている。
キツそうな目だけど、大人っぽい顔つきでモデルをやっていそうなイケメン。
もちろんソラもカッコいいけど、この人はまた別なキラキラしてるオーラをまとっており、新鮮で思わず目が奪われる。
「颯太は、なんでこっちの方ににいるんだよ」
「ちょっとこっちの方に用事があってな」
「女関連に一票」
「あれ、分かっちゃう?塑羅緒には隠せねえな。それでおまえにも彼女ができて、めでたくリア充の仲間入りっと」
イケメンの人に視線を向けられて、答えを求められる。
即座に両手を広げて振り否定した。
「ちっ……違います!付き合ってません」
「あれ、そうなの?残念だなー。塑羅緒、振られたな」
「……振られるも何も付き合ってないし、幼なじみだよ」
「ふーん。でも女嫌いの塑羅緒が、女の子と二人っきりねぇ……」
「なっ、なんだよ……。颯太には関係ないだろ」
いつもは私をからかってくるソラが、逆にからかわれていて面白い。
二人の会話を聞いていると、とても仲が良いのが伝わってきてこっちも笑顔になる。