その手で触れて確かめて
第7章 甘くて、甘い…(A × M)
雅紀の唇が肌の上を這う頃には、
さっき雅紀に投げかけた質問のことなんてどうでもよくなっていて、
すっかりおざなりになってしまった前戯にさえ思わず甘声を漏らしてしまう。
「あっ…やっ…そんなとこ…!」
「嫌なわけないだろ?」
雅紀は汗を滴らせながら激しく腰を打ち付ける。
俺の体の向きを変えながら、俺が気持ちいい、と感じるポイントに狙いを定めて打ち付ける。
…ように見せといて、
実は、雅紀のモノが、俺が気持ちいい、と感じるポイントに当たるように自分で体の向きを調整していた。
イク時は、
雅紀のモノで、雅紀と一緒にイキたかったから…
どうしてかな?
初めて雅紀と会った時は、
智と翔に骨抜きにされてるただの変態野郎、ってぐらいにしか思っていなかったのに、
俺とこんな関係になってからは仕事以外では智と翔とは会わなくなったし、
名前すら会話にほとんど出さなくなった。
初めは、それだけでも良かったのに、
ただ、体を重ねるだけの関係の俺なんかのために、
雅紀は、そのためだけに、二人で過ごすマンションまで用意してくれたんだ。
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