その手で触れて確かめて
第8章 蜜月 〜side A〜 ① (S × O)
智side
昨夜は二人とも軽く酔っていて、
段々気持ちよくなっていって、上になり下になりしながら、
ふざけてキスをしていた。
そのうち翔が唇を抉じ開け舌を絡ませてきて、そこで少し酔いが覚めた。
驚いて、翔の体を押し戻そうとするもびくともしない。
それどころか、上着を脱がされネクタイを剥ぎ取られてしまった。
「やめろ、って…しょ…んぐっ…」
口中に舌を這わせながらシャツのボタンを器用に外してゆく翔の手を掴もうとするも、
何度もうるさそうに払い除けられた挙げ句、その手を捕まれ体の横に固定されてしまう。
やがて、露にされた裸の胸元に翔の荒い息がかかって、
ざらり、とした生温かいものがつうっ、と上から下へ滑り落ちていった。
「ぅあっ…!」
胸元に舌を這わせたまま、ベルトを外しにかかる。
「やっ…!!しょっ…やめ…っ」
空いた方の手で翔の暴走を食い止めようにも力が入らなくて、ほとんどなすがままだった。
俺が抵抗の手を緩めたと感じとるや、
ズボンの上から双丘の形を辿るように手を動かし始めた。
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