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その手で触れて確かめて

第8章 蜜月 〜side A〜 ① (S × O)



翔side


「翔……もう…やめ…」



乱暴に唇を塞ぎながら、外気にさらされた智の裸の胸元の肌理を確かめるみたいに手で撫で回す。



「やっ……あっ」



小さいながら主張する胸の先端を掠めた時、智の唇から漏れ聞こえた声に智の欲の片鱗を感じる。



さらに舌を胸の上から下へ這わせると、智の声が甘い熱を孕んできて、



俺の欲望は加速していった。



その、止まらない欲望を遂げようとして、智のベルトを外そうとすると智は激しく抵抗した。



「しょっ…やめろっ…て!?」



華奢な智の両手を掴み、片手で智の頭の上にくくりつけた。



唇を噛みしめ上目で睨む智の顔に異様な高鳴りを感じながら、



智の双丘をするり、と撫でた。



「あっ…!」



智の体が大袈裟なぐらいに跳ねて、



ちら、と気怠げにこちらを見やった。



誘うような濡れた目。



空いている手で智の顎を持ち上げ触れるだけのキスをすると、


その目でじっと見つめてきた。



すると、智の唇が何か言葉を象って、



その言葉をうまく聞き取ることができなくて耳を近づけた時、





智の唇が、



俺の耳を甘く食んだ。



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