その手で触れて確かめて
第8章 蜜月 〜side A〜 ① (S × O)
翔side
ホントは何が欲しいのか知ってた。
でも、あなたの唇から聞きたくて、
あなたの言葉で聞きたくて、
意地悪をしてみた。
プライドが高くて、強請るのがヘタなあなた。
出来る?
でも、しないと苦しいでしょ?
疼いて仕方ないんでしょ?
熱っぽい目で見つめてきては足を絡ませてくるし…
その、まばたきをすれば涙が零れ落ちそうな目で見上げながら、
智の唇がその言葉を発するのを見逃さなかった。
ホシイ…って。
そう言って、恥ずかしそうに顔を逸らすあなたの顔をこちらに向かせて、
「ちゃんと言えたご褒美だよ?」
と、唇にキスをした。
片足を持ち上げ肩に担ぎ、
智の入り口に自分のモノをゆっくり沈めてゆく。
智「いっ!…あっ…つ!!」
苦痛に歪む綺麗な顔。
でも、その痛がる顔も挿入する時だけで、
全部入って、体がそれに馴染んでくれば、苦痛に歪んだ顔も、愉悦の表情に変わってゆく。
抽送を始めれば声に色艶が増す。
そして、イク直前、
また、その綺麗な顔を苦痛に歪ませながら、ひときわ高い声で鳴く。
そして、そのしなやかな曲線を描く体を抱きしめたまま、
俺も達した。
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