その手で触れて確かめて
第9章 蜜月 〜side A〜 ② (M × S)
潤side
翔「やっ…やめろ、って!?」
頬を紅潮させ、泣きそうな顔で拒絶する。
俺のお腹に、固くなり始めた翔のモノがあたってんのに…
「…説得力、無いんだけど?」
翔「くっ…!」
顔を背け、唇を噛み締める。
「慰めてやろうか?『お兄ちゃん』?」
翔「退けよ!!」
突き飛ばそうとする手を掴まえ唇を押し当てる。
「智にどうやって抱かれたい?」
翔「はぁっ?てめ、何言って…」
「言う通りにしてあげる。どうされたいの?」
短い間隔で呼吸を繰り返す翔を見下ろし繰り返す。
「智のためにカラダ張ったんだろ?アンタにはその権利がある。」
翔「お前は…智じゃない。」
何かを打ち消すように固く目を閉じ首を振る。
翔「智は…そんなことしない。」
智を頑なに神格化しようとする翔にムカついた俺は、
ずっと、言うまいとしてきた事実を、
とうとうぶちまけてしまった。
「そこまで言うんだったらいいこと教えてやるよ。」
アンタが恋い焦がれる、あの綺麗な男が俺に何をしたか。
「アイツは…智は俺を犯したんだよ。」
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