その手で触れて確かめて
第9章 蜜月 〜side A〜 ② (M × S)
潤side
翔をいたぶるつもりなんてさらさらなかったのに、
智、智と連呼されると、さすがの俺もたまったもんじゃない。
智みたいに、高慢な女王様然としたヤツが堕ちていく様も見ていてぞくぞくするけど、
逆に、翔みたいに素直なヤツが、段々色香を纏っていって小悪魔のように惑わそうとするのも悪くない。
翔は、智の代わりに犯された、って言うけど、
今にして思えば、あいつらにとっては翔は智の代わりなんかじゃなかったんだ…
こんなこと言ったら語弊があるかもしんないけど、
翔に降りかかった不運は、
起こるべくして起こったんだ…
胸の突起を舌で転がしたり口に含んだりしていると、
翔の声に段々甘さが含まれていって、
やがては、両腕を背中に絡ませて、
無意識に胸を反らせて俺の舌先を味わおうとする。
翔「はっ…ぁっ…あっ…」
赤く、ふっくらした唇から零れる嬌声。
瞬間合った翔の目は、熱っぽく潤んでいて、
ぞくりとするほどの色香を含んでいた。
翔は、肌蹴られた胸元を押しつけるみたいにしがみついてきては、
俺の唇を食むように貪った。
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