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その手で触れて確かめて

第10章 お2階さん。( A × N )



「痛ててっ…」


和「なっ!?何してんの?ばっかじゃない!?」



カズに、まんまと部屋のドアを開けさせて、



その腕を掴んだ。



和「ちょっ…!何すんだよ?」


「だ…だって逃げるから…」


和「に、逃げないよ?で、何?また、酢を貸してほしい、とか?」



捕まれた手首を擦りながら俺を睨み付けるカズ。



「酢じゃなくて、は、話を…話を聞いて…。」


和「話?ああ、あの、胸のデカイ女の子と付き合う、って報告をわざわざしに来たの?」


「あの話は断った。」



カズが目を見開いてこちらを見る。



でも、すぐに目を逸らされる。



和「…ばっかじゃないの!?せっかくのチャンスをみすみす見逃すなんて!?」


「チャンス…って…」


和「胸のデカイ子と付き合える、さ?」



そりゃあ、嫌いじゃないけど…けどさ…



和「じゃ、俺、忙しいから…」


と、そこへ、


カズのお隣さんの風間くんがやって来た。



風「あれあれ?痴話喧嘩?」


ニヤニヤしながら近づいてくる風間くん。



途端に俺から顔をそらそうとするカズ。



「あの…痴話喧嘩、って?」



すると風間くん、細い目を目一杯見開いた。(←笑)


風「え?気づいてないの?カズ、相葉くんのこと…」


和「ばっ…ばか!やめろ…って!?」



慌てて裸足で飛び出してきたカズよりも、


風間くんの言葉の方が早かった。





風「相葉くんのこと好きだったんだよ?」


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