その手で触れて確かめて
第10章 お2階さん。( A × N )
そういうことを言っちゃうと後でカズから、「キモい」とか言われるんだろな?とか思いながら楽しんでいる、
カズを感じさせる音。
和『聞いてる?』
「えっ!?何?」
和『起きてんならそっち行ってもいいか、って、聞いてんの!』
カズは呼び鈴は鳴らすが、
返事も待たずにずかずか上がり込んできた。
「コーラでいい?」
和「いいよ。」
いつものように、大きめのクッションに寄りかかるとゲームを始めるカズ。
「ポテチ、食う?」
和「う…ん。」
曖昧に返事をすると、
カズは一口コーラを飲んだ。
そして、ポテチの袋に手を伸ばすのか、と思いきや、
いきなり俺の体を突き飛ばし、
俺の上に跨がった。
和「あのさ、もうあと1ヶ月で終わっちゃうんだけど?」
「あ…そ…そうだね?」
俺を見下ろすカズが不敵に笑う。
和「どうする?延長する?」
「え……と」
和「延長するんなら、延長料金払わないとね?」
「お金取るの!?」
和「そ♪取るの。」
「い、いかほどでしょうか?」
和「そうだなあ…雅紀に払えるかなあ?」
えっ!?そんな破格なの?
和「でも、雅紀、学生だし、そんなに持ってないでしょ?」
カズは、にこ、と笑うと俺の唇にキスしてきた。
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