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その手で触れて確かめて

第11章 先輩なオレと後輩なキミ。(S × N)



翔side


オレは今、猛烈に不満を感じている。



何で、って、



和「( ̄q ̄)zzz」


「………。」



オレの肩に凭れ、気持ち良さそうに寝ている、



この、となりの超絶キュートな寝顔に、だよっ!!



遡ること2か月前…



和「さっ、櫻井先輩、も、もし、イヤじゃなかったら、おっ、オレと…つ、付き合ってください!!」



夕やみ迫る教室で、


差し出されるキミの白い手。



いいも悪いも、かく言うオレだって…







智「いやあ、今年の新入生は可愛いね♪」



3年の教室から見える桜の木の傍にキミはいた。



目のクリッとした淡い髪色の背の高い子と子犬みたいにじゃれあっていた、キミ。



「ホント…だね?」





そして、その1か月後、




オレはキミに告白された。





智「ええっ!!ウソ…でしょ!?」


雅「翔ちゃん、冗談キツイ、って?」



昼休み。



ほぼ毎日のようにつるんでいる友達2人に、



苦しい胸のうちを打ち明けた。



雅「2ヶ月、だよね?」


己の机に顔をべちゃっとくっつけたまま頷く。



智「手も、握らせてもらえない?」



それ、って…



雅「付き合ってないでしょ?」







…だよなあ………。


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