その手で触れて確かめて
第11章 先輩なオレと後輩なキミ。(S × N)
翔side
肩に寄りかかったまま、
キュートな寝顔をさらすカズに見惚れているオレ。
…すっげぇ色白いんだな?
肌もつやつやだし。
「………。」
…触ったら起きるかな?
カズの女の子みたいに白くてキメ細やかな肌に手を伸ばした。
うわっ…すべすべ。
もしかして、女の子じゃあ…
と、カズの、ペッタリした胸元をチラ見する。
…やっぱ、違うよなあ。
男子校に女子が紛れ込んでるなんて、
そんな、少女漫画みたいな話…
すると、大きく電車が揺れて、
カズの体がその反動で、
その隣にいた、バーコード頭のおっさんの方へ寄っ掛かるように倒れていった。
ああっ!?オ、オレのカズがっ!?
隣のスケベオヤジの毒牙に!!(注:寄っ掛かってるだけ。)
堪らず、カズの体をこちらに引き寄せた。
和「う…ん、せ、先輩?」
「目、覚めたか?」
和「オレ、寝ちゃってたんだ?」
照れ臭そうに笑いながら、眠そうに目を擦るカズ。
「あっ、あのさ、カズ?」
和「うん?」
「今日は図書館じゃなくて、ウチに来る?」
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