その手で触れて確かめて
第11章 先輩なオレと後輩なキミ。(S × N)
和也side
翔「…うん。うん。」
部屋の隅でスマホに耳を当てる先輩。
翔「…今から…って、いや、それはちょっと…あ…」
先輩はスマホを耳から離して大きくため息をついた。
「…翔さん?」
翔「カズ、ゴメン。」
「どうしたの?」
翔「実は、今から友だちがウチに来る、って…」
「あっ!?じゃ、オレ、いない方が…」
慌てて荷物をまとめようとする手を先輩に阻まれる。
翔「実は、カズにもいてほしいんだ。」
「え…?で、でも…」
程なくして、玄関のチャイムが鳴って、
先輩が慌てて部屋から出ていった。
智「もー、翔ちゃん、聞いてよ!?」
あ…この人…?
潤「だから、誤解だって!?」
えっ!?な、何で潤くんが…?
潤「あ、あれ?カ、カズ?」
智「ちょうど良かった。カズくんも聞いてくれる?」
意外な訪問者に面喰らっていると、
翔「…付き合ってんだって。この2人。」
と、説明してくれた。
智「僕の目の前で女の子に声かけてるんだよ?酷くない?」
潤「だから、謝ってんじゃん?」
智「何回目だと思ってんの?今度という今度は許さないから!!」
痴話喧嘩の仲裁、ってこと?
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