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その手で触れて確かめて

第11章 先輩なオレと後輩なキミ。(S × N)



翔side


雅「し・ょ・お・ち・ゃ・ん!」


「おわっ!?」



いきなり背中から雅紀に抱きつかれる。



雅「どおだったの?愛しのカズくんとのめくるめく一夜は?」



俺は、雅紀の肩に手を回し、教室を出て、屋上に向かった。



「お前な、みんなが見てる前でそおいうこと言うんじゃねぇ!!」



辺りを見回し、誰もいないことを確認した上で雅紀に文句を言った。



雅「え〜?だって待ちきれなかったんだもん。」


「だから、場所選べ、っつーの!?」


雅「いやあ、無事翔ちゃんの筆下ろし(笑)もすんだことだし、おーちゃん誘ってお祝いのカラオケにでも行く?」



雅紀、お前、俺がカズを筆下ろしの道具に使ったみたいな言い方しやがって…



雅「で、カズくんは?もちろん、バージンだったんでしょ?」



俺は聞くに耐えられなくなり、雅紀の頭を思い切りぶん殴った。



雅「も〜いったあ〜い!!翔ちゃん。」



カズは女子じゃねぇ!!



と、そこへ、


なぜか愛しのカズが屋上に現れた。



和「教室にいなかったからここかな?って。」



嬉しそうに俺に飛び付いてくるカズ。



和「ね、今日、お昼、一緒に食べよ?」


「も、もちろん」



カズは、子犬のような目で俺を見上げた。


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