その手で触れて確かめて
第15章 続・honeyすうぃーとな俺たち。(O × N )
お茶を飲んでいただけのはずが、
いつの間にかアルコールが入ったことによりにわかに賑やかになった。
とはいえ、櫻井さんと智の二人だけなんだけど、
昔話に花が咲いて、ついついビールを空けてしまった。
潤「ね、カズ、花火、見れた?」
潤くんは、車の運転を見越してかノンアルコールを、
俺は、潤くんがいいよ?と言ってくれたことに甘えてビールを飲んでいた。
「ぜーんぜん!?」
…ホントは、昨夜はほぼ一晩中さかりがついた智の相手をしていたから、
上がっていたかどうかなんて知らないけど?
潤「実は、俺らも行こうと思って?」
「おんなじとこ?」
潤「俺、もうすぐ誕生日だし、翔さんが俺の行きたいところ行こう、って?」
「相変わらず暑苦しいね?」
潤「あのな…」
同時に喉を潤す。
潤「で、深まったの?二人の仲は?」
「多分…」
潤「よかった。」
「潤くん…」
潤「ん?」
「ありがとね?」
離れたところで盛り上がるオッサン二人組を見やった。
潤「どーいたしまして。」
「潤くんも…。」
残り少ない缶ビールをぐびぐびと飲み干した。
「頑張ってね?」
潤「うん?」
「…子作り。」
潤「あのな///」
肩を組んで中学校の校歌を歌い出した年寄り(笑)二人を見ながら、
智が自ら釣り上げ、捌いて刺身にしたものを一切れ摘まんだ。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える