その手で触れて確かめて
第15章 続・honeyすうぃーとな俺たち。(O × N )
「うんまい…」
子どもみたいにはしゃぐ櫻井さんと智を見ながら口を動かす。
潤「…やっぱ、愛だなあ…」
隣で暑苦しいイケメンが呟く。
潤「克服できたじゃん?苦手なもの。」
「新鮮なものだから旨いんだよ?」
潤「ふーん…」
含み笑いを浮かべた潤くんの箸が、刺身を一切れつまみ上げる。
潤「うまっ。」
潤くんの呟きを上手く聞き分けて、
いつの間にか櫻井さんが潤くんの隣で、智が捌いた刺身を見ていた。
翔「おっ♪うまそーじゃん。」
潤「食べる?」
翔「うん。」
と、俺の前でイチャイチャしだす暑苦しいカップル。
智「あー、いーなあ、翔ちゃん、食べさせてもらって?」
「食わしてやろっか?」
智「えっ!?」
「何、驚いてんの?ほら、口開けて?」
隣でぽっかり開いている智の口に一切れ放り込んでやる。
智「あ〜うんまいなあ。」
「何言ってんの?アンタが自分で釣って捌いたやつでしょ?」
智「それをカズが食べさせてくれるからだよ?」
「は?」
口をモゴモゴしながら、智が笑う。
智「カズが隣にいてくれるから余計に旨いんだよ。」
と、また、魚みたいに口を開ける智。
また、一切れ、箸で摘まみ上げたとき、
目の前で、暑苦しいイケメンカップルが笑いを堪えていた。
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