その手で触れて確かめて
第16章 続・honeyすうぃーとな俺たち。(S × M )
「相葉さんと何話してたの?」
翔「ん?いや…何でも…。」
部屋に帰りついてから、
相葉さんとこそこそしてたことがなんとなく気になって、
で、聞いてみたけど、やっぱりはぐらかされる。
スゴい気になってたけど、
また、後で問い詰めてやるとするか…。
「翔さん、何か、軽く食べとく?」
慌てて、ポケットに何かを隠す翔さん。
翔「あっ!!ああ、頼む。」
「…親子丼でいい?」
翔「い、いいよ?」
と、背を向けようとした時だった。
翔「あっ…あのさ…?」
「何?」
ポケットに手を突っ込んだまま翔さんが声をかけてきた。
翔「手、出して?」
「手?」
右手を出すと、翔さんはじゃなくてさ?と、小さく首を振りながら、左手を持ち上げた。
翔さんは、俺の左手を持ったまま、ごそごそとポケットを漁り、その、探し物を掴んだ手をポケットから出して手のひらに乗せて見せてくれた。
翔「ホントは、誕生日に渡そうと思ってたんだけど、間に合わなくて…。」
翔さんの手の中にあったもの。
それは、笑ってしまうぐらい、ほぼほぼ同じサイズの、シルバーのペアリング。
翔「俺、センス0だから、智くんが二宮くんに渡す、って言うから便乗したんだ。」
ごめんな?って、言いながら、翔さんは申し訳なさそうに笑った。
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