その手で触れて確かめて
第16章 続・honeyすうぃーとな俺たち。(S × M )
「ね…つけてよ?」
翔「あ、そっか。ごめん。」
と、左手薬指に指輪をゆっくりと填めてゆく。
でも…
翔「あ、あれ?おっかしいな?」
指輪は俺の第二関節を通過することなく、
所在なさげに、隣の小指でくるくると回っていた。
「じゃ、今度は俺が翔さんにつけてやるよ?」
と、ふと、指輪の裏側に彫り込まれてあった文字らしきものに目が止まる。
J、U、N…もしかして、俺の…?
翔「あっ!!そうそう。潤のリングに俺の名前が彫ってあるんだった。」
慌てて指輪を外して見てみると、「SHO’S」と彫られてあった。
ふふっ。『翔のもの』か。
改めて翔さんの指に指輪をつけようと試みたけど、
こちらも何故かうまく填まらない。
まさか、と思い、
互いの指輪を替えて填めてみると…
翔「うわ…マジ?」
そのまさか、だった。
「どうする?このまま換えちゃう?」
翔「それじゃ意味ないだろ?」
「だって、ピッタリだし。」
翔「んー、じゃ、こうしよう。」
と、徐に取り出したシルバーのネックレス。
翔さん、準備よすぎじゃない?
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