その手で触れて確かめて
第16章 続・honeyすうぃーとな俺たち。(S × M )
翔side
朝、小気味良い包丁の音で目が覚めた。
あれ、お袋?
寝ぼけ眼で後ろ姿に目を凝らしてみると…
潤「ほーら、翔さん、起きなよ?今日、早番だろ?」
え…?あ、潤か?
「お、おう。」
潤「どうしたの?まだ、眠いの?」
「いや…そんなことないよ?」
潤「そ。」
安心したように笑う潤。
「潤…」
潤「うん?」
俺は、そんな潤の顔を引き寄せ、啄むようなキスを与えた。
「おはよ、潤。」
潤の顔が離れると、
首もとのシルバーのチェーンが揺れて、
昨日、俺が渡した指輪が光った。
潤「これ、ありがと。」
はにかむように笑いながら、両手で胸元のリングに触れた。
潤「ずっと、大事にするから。」
「うん。…あ、潤?」
潤「何?」
「もし…さ、もしもの話なんだけど、俺より好きなヤツが出来たらいつでも言ってくれな?俺は心の準備は出来てるから…いって!?」
潤の本気の平手に、
目の前がチカチカした。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える