その手で触れて確かめて
第19章 俺のアニキ(M × S )
有無を言わさず仰向けにされ、食われちまうんじゃないか、ってなぐらいに激しく唇を奪われる。
雅「ダメだ…もう我慢できない。」
雅紀が息も整っていない俺の両腿の間に体を割り込ませてきた。
雅「…挿入れるぞ?」
「………ん。」
優しく頬を撫でる指先に顎を持ち上げられ唇に落とされるキスに、
先程の情事の激しさを思い出した体がはしたなくも疼いた。
「あ………雅紀…っ!」
ズブズブと無遠慮に挿入ってきて、俺のナカが、体の中が隙間なく雅紀で埋め尽くされる。
「ま…さき…」
体の中から湧き出る想いが言葉となり溢れ出てきそうになって、思わず雅紀にしがみつき首筋に顔を埋めた。
雅「潤、俺から離れるな。」
離れるも何も、
こんなギチギチに繋がってたら逃げようがないんだけど?
雅「何処に逃げても探し出して連れ戻す。」
そう言って俺の左手を握りしめ、指先を絡めてきた。
「…逃げないよ。」
逃げおおせる訳ないだろ?こんな目立つ目印付けられて。
互いの左手に光るこの金色の枷を。
そう言う雅紀こそ、逃げる俺を見失うなよ?
言葉を交わす代わりに、俺は左手に絡まる雅紀の手を渾身の力を込めて握り返した。
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