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その手で触れて確かめて

第20章 Birthday Present



「何で?」


智「甘かったから。」


「何が?」



すると、智はさっき口元を拭っていたティッシュを俺に向けて広げた。



「も〜何してんだよ?」



智の手から使用済みティッシュをはたき落とした。



智「だから……コイツの味が甘かったから…」


「は?」


智「嘘だと思ったら舐めてみろよ?」



ほれ、と、はたき落としたティッシュをつまみ上げた。



「や、やるわけないだろ!そんなこと?」


智「……ホントなのに。」



智はベッドからのそのそとベッドから降りていった。



「え?あ、あの…」


智「……やめた。」


「ご、ごめん。だって…自分の出したものを舐めるなんて…」



智はゆっくり後ろを振り返った。



そして、ゆっくり近づいてきてベッドの上に飛び乗った。



智「甘いものを食べ過ぎると病気になるぞ?」


「……分かった。」



優しく諭すように囁く智の唇が俺の唇に重なる。



智「あ…あれ、持ってくんの忘れた。」


「何を?」


智「あれだよ、あれ。」


「あれじゃ分かんない、って?」


智「……必需品一式だよ?」



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