その手で触れて確かめて
第20章 Birthday Present
「……あるよ。」
俺は智の体を押し退け、ベッドから飛び降り、ズボンのポケットから智が言うものを取り出した。
「必需品だし?」
それらを智に手渡す。
が、智の顔が急に険しくなった。
智「……」
「どうしたの?」
智「……用意がよすぎる。」
「だ…だって…」
智「お前、やっぱ、誰とでも…」
「ヤってない、ってば!!」
目を見開いている智を睨み付けた。
「そ…そりゃあ、色んな人に誘われたことがある、ってことは認めるけど、そんな簡単に誘いに乗ったりなんかしない!!」
智「……て、ことは、乗ったこともあるのか?」
……しまった。
「た、単なる言葉のあやだよ?」
智「だろうな?最近、潤がお前のこと気になっているみたいだったけど、その気になってくれない、ってボヤいていたから。」
潤のやつ…
「俺、潤とはそんな雰囲気になったこともないし誘われてもヤんないから。」
……て、ことにしておこう。
だって、ついこの間、
寝込みを襲われちゃったし。
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