その手で触れて確かめて
第2章 劣情と熱情と純情と (A × M )
そんな俺にヒロシは優しい目を向け、
甘い言葉をかけてくれて、
うっとりするようなキスをしてくれた。
ナカから指を引き抜いたヒロシを上目で睨むと、
笑いながら抱きしめ返してくれた。
そのまま、床に寝かされて、
優しい指先で頬を撫でた。
「高慢ちきなオマエもいいけど、エロいオマエもなかなか…」
「うっさいよ!?」
剃り残しでざらざらするヒロシの頬を軽く叩く。
「まだ、コワイか?」
唇を引き結び、ヒロシの頬から手を離す。
が、その手を掴み、俺の顔を覗き込んできて再度問う。
「コワイ、って言ったらどうすんの?」
少し、思案するように目を逸らしたけど、
しっかり俺の目を見てこう言った。
「言わせないように、気持ちよくしてやるよ。」
「へぇ…楽しみ。」
上目でヒロシを見上げると、こちらから顔を引き寄せ、キスをした。
少し、驚いてたけど、
未熟なコドモの下手くそなキスなんて、経験豊富なオトナには痛くも痒くもない、とばかりに、
強く、深く、
唇を押し付けてきた。
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