その手で触れて確かめて
第2章 劣情と熱情と純情と (A × M )
俺のナカに収まっていたものをゆっくり引いて、
また、同じスピードで突き上げてくる。
そうやって、同じトコロを繰り返し擦られて発した摩擦熱が頭の芯をどろどろに溶かしていく。
なのに、繋がってる場所は与えられる快楽を逃すまいと収縮する。
「くっ…締まるっ。」
「やっ…ぁあっ…あっ」
甘声を漏らす俺の耳元でヒロシが囁く。
「体の力を抜け。そんなに締められたら俺も…ヤバい…」
「やっ…そっ…そんなこと言っても…あっ!」
「大きく深呼吸しろ。そうすれば…」
握りあった手を強く握りしめたまま、
大きく息を吐いた。
でも、すぐにまた、繋がった場所が発する摩擦熱に侵されて、
ヒロシの、腰を抱きしめる腕に力が入る。
「やっ…な、何か…へ、変になり…そ…」
自分でも何言ってんだか…
でも、そのすぐあとだった、と思う。
ヒロシがイッて、
俺の意識が飛んだのも。
「ったく…初めてでもないだろ?どうして…こんなに締めるんだ?」
「アンタ、誰に言って…あっ…!」
昔のことが過っただけなのに、
カラダがあの時を記憶しているかのように、
同じ反応をした。
そして、あの時と同じように、
アイツが先に達して、
俺がその後を追うように達した。
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