その手で触れて確かめて
第3章 歪な夜の夢 (O × S × M)
互いが吐き出した白濁に、
互いの腹を汚したまま、
しばらく、智と2人並んで仰向けで横になっていた。
華奢だけど、いつもより早く、規則正しく上下する胸板を横目で見ていると、
また、この人に抱かれたい、という衝動に駆られて、
智に覆い被さり、その唇を貪った。
「何だよ…やめろ、って?」
「…ダメ?」
「今は…ムリだって…」
「そう…」
それでもしばらく、そのまま胸の中で微睡むように目を閉じていると、
背後の空気がふっ、と揺らいだような気がして、
体を起こし振り向いた。
「中々可愛い声で鳴くね?」
「い…いつの間…に?」
翔は不敵に笑うと、俺の顎を持ち上げた。
「俺のいない間に、これはないんじゃない?」
顔を覗き込んでくる翔から目を逸らした。
「まだ足りないんならさ…」
翔は、素早く空いてる方の手を下に滑らせ、双丘の間を左右に広げた。
「…やっ…何すっ…!」
「何、って…こんなヘロヘロの智におねだりするぐらいだもん、足りてないんだろ?」
やがて、後孔に指先を入れてきて、卑猥な水音を響かせながら掻き回し始める。
「ふっ……うっ……し、しょっ……やっ…やめ…」
仰け反った首筋に、耳元に甘い毒を含ませた翔の唇が落ちてきては、
俺の箍を外していった。
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