飴と鞭と甘いワナ
第4章 scene Ⅳ
「ちょっ…何やそれ」
「いやマジで、…にのって面倒臭いヤツなんだって」
だから余計なお節介は焼きたくない
それに、アイツが相葉ちゃんを好きなのはもう分かってる
気付かないわけねぇよ
あんだけ好き好きオーラ駄々漏れなんだから
だけどソレを口にしてみろ?
にのが拗ねると大変なんだぞ
物凄く仕事に影響すんだぞ
「ちょ…っ大野さん、全部口に出てるて」
「へ?」
すばるが、腹を抱えて笑いだした
「どんだけな人なんスか、そのにのさん?って人」
「俺も分かんない」
「は?」
「あんな読めないヤツ、初めてだもん」
「その読めない人に、相葉くんは好かれとったんか」
"どこまで背負い込むんや、あの人…"
…お前も最後の一言、口に出てるぞ
「…はよざいまーす」
かったるそうな声と共に、ドアが開くと
…そこにはまさに噂の人物
思わず俺もすばるも
ピタリと動きが止まった
「…なんですか」
俺達の空気を察知したらしいにのが
険しい目を向ける
だからね、俺…オーナーなんだってば
お前より立場上なんだけど…
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える