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じんちょうげの花咲く頃

第7章 エピローグ ②



零「お義母さん、めぐむと凛は…?」


澪「今、二人ともお風呂に入ってるわ。それよりお食事は?」


零「さっき、飲みに誘われて…」


澪「じゃあ、軽く食べる?」


零「すいません、お願いします。」



澪が立ち去ったあと、碧が持ってきた六法全書を広げていた零のそばに腰かけた。



「仕事関係のやつと会ってたのか?」


零「いえ…相葉社長とです。」



口に含んだお茶を吹きそうになって、咳き込んでしまった。



零「だ、大丈夫ですか?」


「平気だ…それより、何で雅紀…相葉社長が?」


零「ああ、ちょっと近くまで来たから、めぐむや凛がどうしてるか気になったそうです。」


「ふ、ふーん……。」



ウソつけ。智そっくりな零と話したかっただけだろ!?



最近、すっかり日本から足が遠退いてしまった智に代わって、零の話題が上ることが多くなった。



特に、雅紀や潤と一緒になると決まって「悪魔な父親と天使な息子」の話になる。



まあ、俺としても、



顔はそっくりなのに、どうしてこうも性格が違うのかは首を傾げるところだけど。



と、ぼんやり考え事をしていると、



碧「スキあり!!」


「おわっ!?」



後ろから突然、碧からヘッドロックを食らわされてしまった。


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