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じんちょうげの花咲く頃

第6章 エピローグ ①



澪「あら、いいじゃない。あなたこそ、お腹が出てきたって言ってたじゃない?」



はい、と、叔母さんからスイカを受け取る叔父さん。



翔「…言うなよ、お前。」


澪「あら、ホントじゃない?めぐむからもらったあのスーツがキツい、って?」


翔「だから、それをめぐむの前で言うな、って?」


和「あ、あの例のスーツですか?社長にしてはスタイリッシュだとは思っていたんですが?」


翔「どういう意味だよ?」


澪「そのままの意味でしょ?辛うじて迷彩は卒業出来たけど?」


潤「えっ!?まだ迷彩持ってたの?」


翔「だーかーらー!!今はそんな着てない、って?」


和「今は、って…まだ着てたんですか?」


澪「え…?まだ着るつもり?」


翔「おい、何だよ、その反応?」


和「そんな人にあんなハイセンスなスーツ贈る娘さんの勇気は大したものです。」


澪「ホントよね?さすがは私の娘だわ?」


翔「おい、一人で生んで育てたみたいに言うなよ?」


澪「だって、あなた、仕事仕事で子育てに参加してないじゃない?」


和「それは仕方ありませんよ?一時期奴隷のようにこき使われてた時期がありましたから。」



社長なんですけどね?と、きれいにスイカを食べつくし、二宮さんは目の前で両手を合わせた。



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