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じんちょうげの花咲く頃

第6章 エピローグ ①



和「はい。はい。ええ。お元気ですよ?そちらはいかがです?…あ、そうですか?」



ちらちらとこちらを見る二宮さんと目が合う。



和「はい。はい。何なら代わりましょうか?ええ。いらっしゃいますよ?すぐそこに?」



と、携帯を耳に当てたまま二宮さんがこちらにやって来た。



和「零さん、あなたのお父様です。」


「お父さん?」



どうぞ?と渡された携帯を耳に当てた。



「も…もしもし?」


智『久しぶりだな?』


「久しぶり、って、先月話したじゃない?」


智『そんな最近だったか?随分前みたいな気がするけど?』


「そんなことより、赤ちゃん、元気?」


智『うん。元気元気。』


「可愛い?」


智『…会いたいか?』


「うん。」


智『じゃあ、遊びにこい。めぐむ連れて。』


「めぐむちゃんも?」



思わず隣のめぐむちゃんを見てしまった。



智『当たり前だろ?家族になるかもしれないんだから?』


「か、家族って…?」



突然、めぐむちゃんに電話を奪い取られてしまう。



め「もしもし『お義父さま』?お電話変わりました、めぐむです。」



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