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じんちょうげの花咲く頃

第6章 エピローグ ①



「ちょっとめぐむちゃ…」



電話を取り返そうしてもうまくかわされてしまう。



め「もー、絶対行きます。二人で?」



は?今、何て?



め「それじゃ、また。」


「あっ!!ちょ、ちょっと…」



電話が僕の手元に戻ってきた時には電話は切れていて、



僕は仕方なくその電話を二宮さんに返すしかなかった。



和「お父様はなんて?」

「二人で遊びにこい、って?」


和「どなたとです?」


「めぐむ…ちゃん。」


和「ほう…?」



探るような二宮さんの目。



やがて、ペコリ、と頭を下げ、頑張ってください、と告げ去っていった。



二宮さん、頑張る、って…


め「絶対に行こうね?二人で?」



めぐむちゃんは僕の腕に腕を絡ませてきて笑った。


め「あ、それとさっき叔父様が言ってたんだけど…。」



と、めぐむちゃんが何かを言いかけた時、向こうから和やかな複数の声が聞こえてきて、



その中に、懐かしい人の声が混ざっていたような気がして、



思わず声が聞こえてきた方に意識を向けた。



智「俺はお前らに会いに来たわけじゃねえ!!零に会いに来たんだ!!」









な、何で?

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