マリア
第14章 虚飾曲
「うっ……く…ひっく…」
好きな人に抱かれて、
好きな人にカラダを満たされる。
今までの僕からはこんなこと想像できなくて、
嬉しくて……
嬉しくて、
思わず泣いてしまった。
潤「ごめん。ツラかった?」
「あ…いえ…違うんです。」
溢れる涙を慌てて拭った。
「嬉しくて…」
潤「嬉しい?」
「だって…先生と…好きな人とこうして抱き合えるなんて…」
潤「そう…」
この時、一瞬だけ、先生の顔が曇ったことに僕は気づいていなかった。
でも、指先で涙を拭ってくれたあと先生は、
僕の唇にチュッと音を立ててキスしてくれた。
潤「大野くん。」
「は、はい。」
潤「君が動いてみて?」
「えっ?動く、って…」
潤「君が気持ちいい、って、思えるように腰を上げ下ろししてみて?」
「気持ちいい、って思えるように…?」
潤「そう。」
「でも………」
恥ずかしい…
モジモジしていると、
先生は、僕の腰を両手で少しだけ持ち上げて、また、元の位置に下ろした。
「ぁあっ…んっ……」
僕が動くことで、先生のモノが僕のナカの内壁を擦りながら上下した。
な…に、これ……?
また、同じことを繰り返す。
何か…気持ち…いい…
いつの間にか、先生の手が僕の腰から離れていたことにも気づかずに、
先生の上で腰を振り続けた。
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