笑い、滴り、装い、眠る。
第16章 a little guy
智side
俺の名前は大野智。小学6年生。
雅「おーちゃーん!!」
今日も暑いね?と、ビーチバッグ抱えて近所の仲良しまー君と走り出す。
行き先はもちろんプール。
そして……
雅「あっ、あの二人、今日もいるよ?」
まー君が嬉しそうに手を振りながら駆け出した先には……
適度に日焼けし適度に鍛えられた体に白のパーカーを羽織った二人の男子高校生。
翔「やあ、君たち、また来たの?」
雅「うんっ!!」
その人は白い歯を見せて笑った。
潤「気をつけて遊んでこいよ、マー坊?」
雅「もー、その呼び方やめろ、って言ったじゃん?」
潤「ごめんごめん。」
その人に頭をポンポンされたまー君が口を尖らせた。
翔「君もね?」
「は、はい!」
その人は二人のやり取りに優しい笑顔を向けながら、俺の頭をくしゃくしゃと撫で、俺はこくり小さく頷いた。
気づいた時にはまー君はすでに走り出していて、早く早くと手招きしていた。
雅「おーちゃんどうしたの?顔赤いけど、具合でも悪いの?」
「だ、大丈夫。何でもないよ?」
俺は赤くなった顔を隠すように、まー君から背を向けた。
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