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笑い、滴り、装い、眠る。

第16章 a little guy



俺は何となく嫌な予感がして、何でそんなことを聞くんだ?と詰めよった。



潤「別に……」



松本は俺の質問を曖昧にはぐらかし2本目のチューハイに手を伸ばす。



今度はちびちび飲むのではなく、あっと言う間に飲み干してしまった。



潤「あのさ、お前、もしかして…」



空になった缶を、音を立ててテーブルの上に置いた。



酔っ払って、完全に目が座っている松本の言葉を俺は、息を殺してじっと待った。



潤「同性だからやり方が分からないから、ってことじゃないよな?」


「……まあ。」



大野くんと付き合いだしてからは、そういうことも何となく意識し出して色々調べてみてはいた。



調べてはいたが、かなり痛くて辛いらしい、とか、



後処理が大変だ、とか、



……って、分かってしまったら、果たして、そんな痛くて大変なコトを大野くんは受け入れてくれるんだろうか?という不安もあった。



潤「櫻井…」



松本はフラフラしながらも俺の肩をガシッと掴んで言った。



潤「案ずるより産むが易しだぞ?」



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