笑い、滴り、装い、眠る。
第16章 a little guy
まさか、泣き出すなんて、そんな痛かったのか?……って考えはすぐに吹き飛んだ。
だって、俺の腰の動きに合わせて智くんの腰が動いてんだから?
「気持ち…いい?」
目に涙を溜めたまま首をぶんぶんと振る。
……可愛くない。
さらにちょっとだけまた、角度を変えてやると、女の子みたいな可愛い声で啼いた。
うん。いい。
この感じで、この意地っ張りをもう少しイジメてみますか?
智「も…やだぁ……翔くん…」
「イヤだった?じゃあ、やめよっか?」
引き抜こうと腰を浮かすと智くんが慌ててしがみついてきた。
智「いや……じゃない。」
「ん?何?聞こえない。」
智「もうっ。翔くんのいじわる!」
そう言って、強く抱きついてきた恋人の唇にキスをした。
「素直に言えたご褒美。」
照れたように笑った智くんを抱き寄せた。
「もっと……気持ちよくしてあげる。」
智「ん……。」
さっきよりも、奥へ奥へとナカを穿つように腰を打ち付けた。
智「ぁ……ぁ…も………イ…」
「い……いいよ、イっても?」
言うほど余裕があったワケじゃないけど、
コトが終わったあと、ソッコーで寝落ちした智くんを見て、どうにか年上としての威厳を保てたことに安堵した。
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