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パパはかわら版

第2章 パパはかわら版A

勇一「やっぱり勇作は、料理人には向いてないな。私は、子供の頃からこういったことはすきだったからな」
初江「へえ、子供の頃から好きだったんですか。私は、家で毎日手伝わされてたけど、好きとかじゃないくて、しょうがないからやっていた」
勇一「へえ、初江ちゃんは、お母さんの手伝いを毎日にしてたんだ」
初江「私は、おばさんの家で暮らしていたの。お父さんとお母さんは私が大きくなる前にいなくなっちゃった、ていうかきっと死んじゃった」とりあえず、橋龍は死んだという設定にしたようだ。
幸江「ふ~ん、そうだったんだ」
勇一「ごめんね、つまらないこと聞いちゃったね」
初江「いいんです。別にそんなの気にしてませんから。それより、小雪ちゃんはどこに行ったんですか。どこにもいませんけど」
勇一「ああ、小雪ね。小雪は、ここの家の子じゃないんだよ」
幸江「ええー、それじゃどこの子なんですか」
勇一「小雪は、ここで生まれたんだけれど、養子に出したんだよ。だからもう、この家の子じゃないんだけど、時々帰ってきちゃうんだよ」
初江「そうだったんだ。小雪ちゃんかわいそう。お父さんもお母さんもいるのに」
幸江「初江ちゃん。それは失礼なんじゃない」
初江「ああ、すみません」
勇一「いいんだよ。気にしてないよ。ほんとうにそうなのかもしれないね。大人の都合で、あっちこっちにいかされるなんて、子供にはどうしようもないからね」

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