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With the king…

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sigma⚔

そんなに怯えなくてイイ
獲って喰やしねぇよ…

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侍女

だ、旦那様…申し訳ございません

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侍女はハラハラと涙を零し、謝罪の言葉を口にする

シグマは何に謝っているのか訳が分からなかった。

この屋敷の主人であるシグマと会話をすることが

どんなに恐れ多い事なのか本人は自覚していなかった。

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sigma⚔

オマエは子種を希望するオンナか?

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侍女

わ、私は…

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『子種』とは、

その名の通りシグマの子を身籠もる行為

侍女はシグマと交わり、

ぶじ出産すると個室が与えられ、

従事しながら定住する事が出来る。

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『子種』を欲する侍女はゴマンといる。

旦那様と交わる行為は千載一遇のチャンスなのだ

当然ながら、妾とは完璧な格差がある。

それでも、まだまだ弱者であるオンナが

救われる仕組みの一つだった。

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侍女

わ、私は…ただ旦那様の…

お役に立ちたいと思い、

お酒をお持ちしただけで…

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sigma⚔

オマエの気持ちは分かった。

その行いにオレは感心した。

褒美に子種を希望するか聞いている。

どうなんだ?

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シグマは口調は強いがオンナには優しい

緊張する侍女の言葉を受け入れ、

もう一度同じ事を尋ねた。

仮に断ったとしても殺されることはないが、

その決断が賢明かは別だ…

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