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シグマの胸に縋りつきイヤイヤと泣きだすビアルネス
困ったように彼女を見下ろす。

『妾のしきたり』
・王を困らせてはいけない
・王の前で泣いてはいけない
・下位妾は上位妾の前での行為は厳禁

ソニアは黙って自室をあとにした。

厩室に２人きりになる。
シグマはビアルネスの肩を掴んで引き離すと顔を寄せて口唇を重ねた。

んちゅ…

深緑の瞳は哀しげに揺れているように見えた

ビアルネスは後悔していた。
いつも優しくしてくれる人たちを自分のワガママで深く傷付けてしまった事を…

もうこれ以上、掟は破れない！
ビアルネスは零れ落ちそうになる涙を必死でこらえた

◆ビアルネスの厩室◆
初夜の営みが行われたベッドは綺麗にセットされてあった。

ビアルネスをベッドにおろし、シグマも横になった。
背中から抱きしめられると心地よい温もりを感じる。