おうさまの金曜日
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sigma
ここから離れよう…
262
シグマは周囲に気をつけて後ずさりする。
ウネウネと伸びるツタ…シュルシュルと迫るツル
シグマはオンナを抱えて飛び石に跳ぼうとした瞬間
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viernes
待って!…聞こえる、おじさまが呼んでる
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天の声
ビアルネス…ビアルネス…
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viernes
おじさま!おじさま、ドコ?ドコなの⁈
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ビアルネスは幹の周りを注意深く調べながら歩く、シグマは蔦を払いながらあとに続く
と、ある所で立ち止まった
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viernes
ココだわ
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そう言うと、幹の根本に絡み付くツタを引っ張った。隙間から人が入れるくらいの空洞が見えてくる
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sigma
どけ、ビアルネス…周りのツルに気を付けろ
270
シグマはブチブチ絡みつく蔦をちぎり投げ捨てる。
空洞が現れた。
中は根が伸びていて耳を傾けると水の流れる音が聞こえる
空洞に向かってビアルネスは最愛のオトコを呼んだ
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